オッス!オラ吐瀉夫!
付き合いの長い方々は自分の経歴とか知ってると思うけど、ゲーム業界11年目の30代後半に差し掛かるサラリーマンワイ。
バイトで入り、最初の2年はCS,QAなどを経験し、そこからは地方拠点でプロデューサー・ディレクターを経験したり、CXチームのマネジメントしたり、地方拠点の責任者やったり。
基本的にはブラウザゲー、スマホゲーをメインに経験。
そんな自分だけど、最近は特に今後についてよく考える。
ここ数年のゲーム業界って、大変になってきたなと感じる。
あ、ただ特に数字的根拠があるわけじゃなく、印象論と自分の事情なのでお気にせず笑
例えば、IPモノじゃないと売れないと言われるが、IPモノで売れてもIP元にロイヤリティを払わなくちゃいけないしんどさ。
日本からスマホゲーの中国進出は規制の関係で実質不可能だが、中国企業が日本風なゲームを多数リリースして好調な結果を出している。
圧倒的な資本力でのスピーディーな開発と、潤沢な資金のマーケでユーザーをかっさらう。
しまいには開発会社の買収、クリエイターの引き抜きも加速。
(テンセ○トとネ○トイース恐ろしいね・・・)
もちろん中国にとどまらず、世界各国のタイトルとも戦わねばならない。
開発費用が膨らみ続ける中、自国の成長が鈍化している今は国内競争だけでは厳しいだけに、余計に海外も視野に入れた戦いをせねばならない。
大規模化、長期化し、分業化が進み、スキルとキャリアの成長も難しくなっていく。
ああ、懐かしき大ブラウザゲー時代(笑)
更には国内外問わず、良質なインディーゲームの台頭と、コニュニティの発展が目立つ。
中小の開発会社は大手との差別化で、クリエイティブで独創性に富んだタイトルで勝負を仕掛けることがあると思うが、ここでの競争相手としてもそういったインディーゲームスタジオの影響も受けていくだろうなと。
なんなら人材の獲得競争にも繋がるかもしれないね。
やや毛色は違うが、ハイパーカジュアルゲームも引き続き存在感を持っていて、ここが運用型ゲームにシフトして手を伸ばしていく可能性もあるだろうなと。
ある種、めちゃくちゃデータドリブンだから驚異と思っている。
(グッド□イドさんとか、運用型タイトルとハイカジ二刀流だよね)
今後ゲーム会社は資本力の潤沢な大手と、ニッチなターゲット相手に生きていくか、国内向けにガラパゴス化する中小に分かれていきそうな気がしている。
さらにゲームと異なる大きな問題と感じていることがある。
直近、スマホの通信速度UPに伴って急速に広まった動画視聴だったり、最近特に盛り上がっているピッコマを代表するWEBTOONや、出版各社が推し進めるマンガアプリのような「基本無料」のコンテンツだったり、サブスクコンテンツによる可処分時間の奪い合いが激化。
特にここ数年は鬼滅の刃、呪術廻戦、東京リベンジャーズのようなアニメ化からのスマッシュヒットが続いていて、漫画原作に興味を持つ人が増えた印象も受ける。
スマホゲームが複雑化してきたのもあって「暇つぶし」のコンテンツから徐々に「ゲーム好き」な人へのコンテンツにシフトしつつあるのも影響しているのかもしれない。
映像サブスクではDisny+がNetflixからシェアを奪って競争激化していたり、若者の間では「タイパ(タイムパフォーマンス)」を意識して倍速再生で映画視聴するファスト映画が横行していたり。
「時間の使い方」に変化が起きているように感じる。
トレンドに追いつくための情報(映画、漫画、アニメ)を視聴することに時間を費やしているような。
良くも悪くも忙しくなっている現代人の生活の中にゲームが入り込むのも大変だし、先述したような事情で働く側も大変だろう。
少し話は変わるが、仲の良い方々は耳タコだと思うんだけど
自分はそんなにゲームが好きじゃない。
コンシューマのゲームは特に。
フルプライスで買っても3日で飽きる・投げ出す始末で、楽しめない。
スマホゲーに至っても、ゲームとして面白いというよりは、「上手く人を離さない作りになってるなぁ」と感心しながら勉強としてプレイしてる感じです。
唯一ここ2年くらい続けてるのはAPEXだけですが、スキンやバナーカード、バッジに価値を感じないので課金したことはないし、ガチャもほぼ回さず・・・。
こんな自分だからゲーム作りには昔からパッションが薄かった。
ただ、数字へのこだわりだとか仕事への責任感が強く、マネジメントが得意で、そういう部分を評価されてきたし、そういう意味では天職だと思っていた。
だからこそ、今後40代を見越して自分がこの業界で働き、活躍し成果を出すことについて。
今のままじゃいけないと強く感じる。
仕事へのスタンス、自分の強みで乗り越えてきたものの、自分には「パッション」が現在無い。
それについて悩んでいる。
ゲームデザインをするタスクが最近多いので、特にだ。
パブリッシャーと打ち合わせをするときによく思うのだけれど、自分は「ものを作る仕事」より「ものを売る仕事」のほうが好きなんだなと感じる。
SNS向けのキャンペーンやマーケ施策について考えたり、立案することのほうが好きだ。
ゲーム内においても過去のKPIとの相関関係を分析して、追加されるコンテンツの利用や売上の最大化を図るための見せ方、各施策・キャンペーンをどのスケジュールで打つか、どう見せるか、どんな建前・名目で行うか、を考えるのが大好きだ。
諸君、私はマーケティングが好きだ。
(言いたかっただけ)
スマホゲー運用の何が面白いって、ゲームとしてコンシューマゲームほど面白くなくても
人が継続したくなるコンテンツづくり、課金したくなる需要の創出といった「人の感情と行動」を導いて売上に繋げられることだ。
この面白みは今も変わらない。
ただ一層、競争が激化するだろうこの先、そして自分の年齢を考えたときにもっと大きな成果を上げるためには、自分が扱うコンテンツへの情熱を持てないと辛いと思う。
(もちろん自分が携わっているゲームはよく出来ているし、他の同ジャンルのゲームより出来が良い自信はある、が、だ。)
それには「ゲームを好きになる」ことが不可欠なんじゃないかと思っている。
嫌いなものを好きになることは出来るが
昔好きだったが、今はその感情が枯れてしまったコンテンツへの情熱をまた持てるか・・・そこが自分の現在の課題と感じている。
それもあって、別業界の転職も検討し始めた今日この頃。