オッス!オラ吐瀉夫!
2019年上旬に今の会社に転職して幾星霜(使い方あってる?)。
自分なりに会社にも馴染み、仲の良い同僚も増えてきたんだが、ここ最近は寂しい話が多いぜ。
ちなみに淋しい病と書いて淋病と読む。
何も意味は無いぜ。ただ言いたかっただけだぜ。
時を戻そう。
今、僕は某IT系企業の地方拠点でCS系のマネージャーをやっている。
まぁ地方といっても、東京以外にも色々とそういう会社が多い土地なのだが、いわゆるオペレーション拠点というか、コストセンターのような立ち位置の業務や、検証系の下層レイヤーのお仕事を低賃金で未経験の地方人材にやらせるといった拠点ばかりなんだけど。
現在はプロジェクトの末端として仕事する身でありながらも、元は小さいながらもプロジェクト全体を率いていた身なので社内の他社員よりはマシなお給金をもらっている僕(そりゃ若手の未経験ばかりに比べたら条件が上がるのも当たり前なんだが)。
確かに前職よりは少し給与は下がったが、売上やDAUといったKPIの重圧から逃れ、のびのびダラダラと仕事を出来て、こんな人生もアリか…。
と思ったのも束の間、周りは未経験人材ばかり。
PCを取り扱う会社なのに、入社後にタイピング試験などを行うなど謎の運用。
そんな使えない新人の世話を押し付けられ疲弊する現場。
ググり方や、SUM関数レベルからグラフ・表作成のやり方まで教えなければいけない。
まぁ、でもこの会社を良くしようなんて思わないから、いちいちこういった問題について発言しないんだけど…。
この会社が掲げる特殊な思想、ビジョンに全然マッチしないのだ僕は。
端的に言えば理想主義。崇高な理想を追いかけることを何よりの美学としていて、その中での成長や、出来たことを振り返り、働きがいに繋げる。
ここで働いている人間は「働きがい搾取だ」なんて言う人もいるが、それについて僕からはノーコメントだ。
まぁ、低賃金でノースキル人材を長く働かせてる会社なんて、どこもそんなもんだろう。
それでも良い部分はある。そういう会社だから人格は良い人が多いことだ。
ただ、人間として良いだけで、ビジネスマンとしては未熟な人が多いと感じるので、仕事で付き合うのは本当に疲れるところもあるけれど…。
これまで同じ業界で数社渡り歩いてきたけど、こんなことある?みたいなカルチャーショックを受けた。
人材が問題なのか、組織文化が問題なのかは分からないが、それを許容してきた組織にも、現状そうなっている人材にも何らかの問題はあるだろうが。
いや、正確には僕の主観でそう思っているだけで、会社にとっては問題じゃないのかもしれない。
ただ、1年半務めても僕の価値観は変わらなかったってことは確かだ。
競争社会の資本主義において、成果主義の同業他社で働いてきた僕には、今の会社の文化にどうしても馴染めなかった。
一緒に人とは仲良く出来るが、トップが目指す価値観にはどうしても納得できなかった。
こんな僕だから、社内では「合理的」「成果至上主義」の男として認識されていた。
そんな僕がこの会社で仲良くなれたのは、そういった同じ価値観を持った二人の同僚だった。
何故か共通して2人とも前職が営業マン(元●クルー●グループとか)だったけど、以前の僕の仕事と同じように売上に追われ成果主義の会社で生きてきた人達だった。
2人ともこれからのキャリアのために、他業界からこの会社へ入ってきた人達だったから給与は低かったものの、自分のノウハウとするために採用人事、マネージャーのポジションで頑張っていた。
そんな2人とは仕事観が特に合い、僕含め3人とも別部署ながら一番仲良かった。
簡単に言ってしまえば、会社に合わない異分子が集まっては、成果を狙うなら「こうあるべきだ」みたいな話をして自分たちを慰め合うだけなんだけどさ。
でも、逆に言うとそういった社会で生きてきた人間がやっていける場所じゃなかったって事だろう。
と言っても僕は最近は、どんな文化だろうと、期待されていることに応えるために全力を注いでいるので、意外と評価されていたりする。
そんなこんなで先月、その2人が退職となった。
いずれも前の業界に戻る形での転職だった。
コロナの影響下で転職活動は大変だったろうけど、転職相談にもずっと乗ってきたので、なんだか少し安心した気分だ。
今よりは給与は上がるし、会社文化も合いそうだ。やりがいもありそうで何より。
少し、寂しい気もするが、彼らの将来を考えると今よりは絶対に良い。
先月の退職前に、彼らと飲んだけど本当に晴れ晴れとした顔だった。
経験もあり、他で稼ぐ手段を持っている彼らだ。
方針に全然納得できていないこの会社でも、必要とあらば深夜まで残業してやり抜く根性もある。
これからの道を応援している。
僕はこの同僚のおかげで、昔の上司に謝罪をすることが出来た。
本当に感謝しても感謝しきれない。
また、いつか一緒に働けたらと思うけれど。
それぞれが違う業界だから、もう同じ道を歩むことはないだろう。
ここでEVE6のPROMISEという曲の一節を借りたい。
君の気持ちを無駄にしないように約束する
君が君の道を行こうとも、僕は我が道を行くことを約束する
君の目を真っ直ぐ見て嘘はつかないと約束する
君を落ち込ませないようにすると約束する
別々の道を行こうとも、お互いの信頼を裏切らず、それぞれの道を歩いていくことに努めていきたい。
もう次の道を歩み始めた2人だが、実は今週末3人で飲むんです(アルコールアレルギーなので僕は飲めないが)。
まだ前回から1ヶ月しか経ってないけど、彼らの近況を楽しみにしている自分がいる。
僕も実は、お誘いがかかっていて。
そもそも、仲の良い同僚や価値観の合う同僚ばかりが辞めていく。
それはそういうことなのだろう。
今週末、僕も彼らに嬉しい報告が出来そうだ。
ちなみにEVE6は本当にオススメだから是非聞いてほしい。
SpotifyやAmazon Musicにももちろんあるので。