
オッス!オラ吐瀉夫!
最近、ありがたいことに仕事の方でADV(アドベンチャー)ゲームの開発に参加させていただく機会がありまして。
いやー、現代のゲームエンジンってマジで半端ないですよね。高解像度の立ち絵がLive2Dでヌルヌル動くし、ボイスはフルで入るし、パーティクルとかのエフェクトも盛り放題。「表現の幅が広がったなあ」とクリエイターの端くれとして感心する毎日です。
でも、ふと開発中にこう思う瞬間があるんですよ。
「あれ……昔のドット絵のノベルゲームの方が、なんか怖くなかったか?」と。
そんなことを考えだしたらもう止まりません。深夜のテンションでメルカリとヤフオクを反復横跳びし、気づけばポチっていました。
そう、「ワンダースワンカラー」です。
人生で一番遊んだゲーム機。僕のゲーム体験の原点。今の僕を形作ったハードと言っても過言ではありません(笑)
過去記事でも語っていますが、今も僕が「人生史上最高のゲーム」と思うソフトのほとんどは、このワンダースワンのタイトルなのです。
そのくらい大好き。それもあって今回は、自分のホラーおよびADV(広義)でもあるビジュアルノベルの原体験であるワンダースワンソフトを、今の視点で遊び直したいと思いました。
しかし、僕の手持ちのワンダースワンを実家のマウンテン・サイクルから発掘したところ、残念ながら故障しており……今回新たに購入するか検討しました。
今はレトロゲームブームでめっきり相場が高くなってしまった感がありますが、本体については個人からメルカリで購入するのもありです。

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自分は今回、状態の良いワンダースワンカラー本体をヤフオクで落札しました。
あ、ちなみに動かなくなった旧ワンダースワンも念のため取っておいています。いつか修理できるかもしれないしね(笑)

しかも、ただ本体を買うだけでは飽き足らず、当時トラウマを植え付けられた名作『TERRORS 2』をメルカリで購入してしまいましたww

届いたダンボールを開封した瞬間、独特の単3電池の膨らみを感じるボディに触れ、僕は確信しましたね。これは、やるしかないと(笑)
「縦持ち」というオーパーツ的発明

今の若い人は知らないかもしれませんが、ワンダースワンというハードは「本体を縦に持って遊ぶ」ことができたんです。
スマホゲーが主流の現代なら当たり前ですが、当時はこれ革命的でした。この「縦持ち」スタイルに特化したのが、バンダイから発売されていた「ノベルシアター」シリーズなどのサウンドノベル群です。
- 『TERRORS』
- 『TERRORS 2』
- 『リング∞(インフィニティ)』
これらのような縦表示ゲームを遊ぶ時、僕らはワンダースワンを文庫本のように縦に構えるわけです。この「読む」という行為に特化したデバイス体験が、没入感を異常なまでに高めていました。
当時のニュース記事を見返すと、カラー化による表現力の向上が謳われていますが、個人的にはこの「ハードウェアの形状自体が演出の一部」という点こそが、ワンダースワン最大の功績だと思っています。
画面の解像度は低いし、フロントライトすらないから暗いところでは見えない。でも、その「見えにくさ」がホラーゲームとしては最高のスパイスになっていたんですよねww
『TERRORS』と『リング∞』が植え付けた恐怖

さて、今回購入した『TERRORS 2』ですが、改めて遊んでみると「想像の余地」の使い方が巧みすぎて震えました。
実写取り込みの荒い画像と、不穏なテキスト。そしてワンダースワン特有の「ピコピコ音」に近いBGM。これらが組み合わさることで、脳内で勝手に最悪の映像を補完してしまうんです。
開発者視点で見ると、これは「リソースの節約」なのですが、プレイヤー視点では「未知への恐怖」に直結しています。
特にTERRORS初代は1エピソードあたりのプレイ時間が短くて、何周もプレイしたくなる面白いシナリオに恐怖演出のクオリティの高さと、携帯ゲームとしての出来の良さに感服です。
そりゃ延々とやっちゃうわけだよ(笑)

おかげで今回、ヤフオクで入札に参加して2000円近くしましたが、『TERRORS』の攻略本も購入。
一緒に『流行り神』の攻略本も買ったりして、現在開発に参加しているADVゲームのロジックや、ルート分岐などのシステムの参考になればと思って読み込んでいます。
一番TERRORSで好きなエピソード「きしむ音」のシナリオが、神野淳一さんという方によるものと知れたのも嬉しかったですね。作家としていくつか作品を出されているようです。
プロデューサーの佐々木夕介さんは、おそらく現在は株式会社サンライズ IP事業本部 第3事業部 ゼネラルマネージャーの様子。
監督…つまりディレクターの淺尾慎さんは詳しくは分からなかったけど、佐々木さんと一緒に『TERRORS 1~2』と『リング∞』でプロデューサー、ディレクターとして参加しているらしいです。
他のスタッフも調べて、類似ジャンルのタイトルがあれば遊んでみたいところです。
さて、『リング∞』についても少し語りましょう。
2000年8月10日の発売日に買った本作。夏の暑い中にプレイするあの湿っぽい空気感は本当に最高でした。
なお、当時は「ワンダーゲート」という周辺機器を使ってネットに繋がないと真のエンディングが見られない(という都市伝説もありつつの)鬼畜仕様でした。
中学生の僕はそんな機材も携帯電話もなく、全てのエピソードが楽しめないのは地獄だったと思いますww
でもリングシリーズ映画が好きだった自分は本当にこの作品に引き込まれました。
いつの間にか、ゲーム業界で働くようになった現在も『リング∞』や『TERRORS』のような実写ベースの硬派なホラービジュアルノベルゲームを制作したいと思っています。
『アナザヘブン』というメディアミックスの熱狂
ついでに語らせていただくと、『アナザヘブン』も外せません。
映画、ドラマ、そしてゲーム。これらが同時多発的に展開される「メディアミックス」の走りのような作品でした。ワンダースワン版は、ドラマ版の世界観を補完するような内容で、バイオハザード的なクリーチャーホラーと、サイコサスペンスが融合した独特の空気感がありました。
刑事モノとして、当時の自分には刺激的で映画・小説を知らなくてもとても楽しめたし、ボリュームと分岐の多さで遊びごたえ抜群。フローチャート埋めるまでひたすら頑張った傑作でした……!
こちらもワンダーゲート対応でしたが、追加エピソードとかはないので安心(笑)
当時の僕は中学生でしたが、インターネットをはじめた頃だったのもあって、このゲームの中でメル友から協力を得て事件の真相に近づいていく要素も刺さりました。あの頃の「インターネット黎明期の薄暗い空気感」と、これらのゲームの相性は抜群だったんですよね。
大人になってから映画版「アナザヘブン」を見て、ゲームにも登場していたキャラの本当の姿を知れたりして面白かったです。
ちなみに今回、せっかくだしってことで、原作小説版『アナザヘヴン』とその続編も購入しちゃった(笑)
まとめ:不便さの中に宿る「物語」

現在ADVを作っている身として、今回のワンダースワン体験は非常に勉強になりました。
「全てを見せないこと」の美学。解像度が低いからこそ、プレイヤーの想像力が試される。
皆さんも、もし実家の押し入れの奥にワンダースワンが眠っているなら、久しぶりに電池を入れてみてはいかがでしょうか。
まあ、十中八九、液晶が僕と同じでビネガーシンドロームでお釈迦になっていると思いますがww
それでは、僕はこれから『TERRORS 2』の続きをやるので、この辺で失礼します。電気を消して、ヘッドホンをして、あの頃の恐怖に浸らせていただきます。
みんなも!ワンダースワンやろうぜ!!




