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【Netflix映画】『グレイマン』は原作ファン的には微妙な評価【ネタバレあり】

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オッス!オラ吐瀉夫!

映画大好きサラリーマン!

今回はライアン・ゴズリングとクリス・エヴァンスがバチバチに戦う映画「グレイマン」を見てきたので、早速感想とともにご紹介!

グレイマンあらすじ


www.youtube.com

"グレイマン""ことコート・ジェントリー (ライアン・ゴズリング) は、""シエラ・シックス""のコードネームを持つCIA工作員。

 

過去に連邦刑務所で服役していたところをCIA管理官のドナルド・フィッツロイ (ビリー・ボブ・ソーントン) にリクルートされエージェントに転身した。

 

組織内屈指の凄腕暗殺者となったジェントリーだったが、ある一件をきっかけに事態は一転、自分がCIAから追われる羽目に。

 

かつての同僚ロイド・ハンセン (クリス・エヴァンス) から世界各地で命を付け狙われる中、工作員のダニ・ミランダ (アナ・デ・アルマス) の助けを借り、ジェントリーは過酷な戦いに身を投じていく。

Netflix『グレイマン』公式サイトより引用

キャスト・スタッフ

映画グレイマン

出典元:映画「グレイマン」公式サイト

NetflixおよびAGBO制作、アンソニー&ジョー・ルッソ監督で贈るアクションスリラー大作『グレイマン』。

 

グレイマンを演じるのはライアン・ゴズリング、そして彼を追う冷酷な敵をクリス・エヴァンスが演じる。

 

他にもアナ・デ・アルマス、レジェ=ジーン・ペイジ、ビリー・ボブ・ソーントン、ジェシカ・ヘンウィック、ダヌーシュ、ワグネル・モウラ、アルフレ・ウッダードらが出演。

 

原作はマーク・グリーニーの人気小説「暗殺者グレイマン」。

 

脚本はジョー・ルッソ、クリストファー・マルクス、スティーヴン・マクフィーリー。プロデューサーはジョー・ロス、ジェフ・キルシェンバウム、ジョー・ルッソ、アンソニー・ルッソ、マイク・ラロッカ、クリス・カスタルディ。

 

製作総指揮はパトリック・ニュウォール、クリストファー・マルクス、スティーヴン・マクフィーリー、ジェイク・オースト、アンジェラ・ルッソ=オトストット、ジェフリー・ヘイリー、ザック・ロス、パラク・パテル。

Netflix『グレイマン』公式サイトより引用

特に目を見張るのはグレイマンことコート・ジェントリーを演じるライアン・ゴズリングと、ロイド・ハンセンを演じるクリス・エヴァンス。

 

キャプテン・アメリカの印象が強いクリス・エヴァンスが正反対の悪役で登場。

さらにブレードランナー2049で主演のライアン・ゴズリングの相棒的なポジションを務めたアナ・デ・アルマスが、本作グレイマンでもライアン・ゴズリング演じる主人公の相棒として登場しているところが微笑ましい。

ネトフリ史上最大の制作費

本作はネットフリックス史上最高額の制作費で、オリジナル映画としては2億ドルという記録的な巨費を投じて製作されているらしい。

 

キャストも豪華だし、バリバリのド派手な爆発・銃撃戦・カーチェイスが繰り広げられるし納得の出来。

原作小説「暗殺者グレイマン」シリーズについて

原作となる小説「暗殺者グレイマン」は2009年より連載されている。

 

著者のマーク・グリーニーは本作がデビュー作だが、その類まれなる才能を見出されトム・クランシーの代表作ジャック・ライアンシリーズを一時期トム・クランシーと共著。

 

さらにトム・クランシーの死後は、このジャック・ライアンシリーズの登場人物である“ドミニク・カルーソー”を主人公とした『機密奪還』を発表。『米朝開戦』からは、単独で同シリーズを書き継いでいる。

 

実は僕はこの「暗殺者グレイマン」シリーズが本当に本当に大好きで。

 

1巻が出たころから集めてて、もう10年ほどのファンです。

小説を普段読まない僕が、挿絵一切なしのこの小説にガッツリハマってしまったんですよ。

めっちゃ長い記事ですがこのようにいくつかブログにも書かせてもらってます(笑)

www.imotare.com

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先行劇場公開の映画館へ

暗殺者グレイマンの映画化

劇場に原作本を持ち込む僕

今回2022年7月22日よりNetflixで配信開始に先立って、7月15日から先行劇場公開だったので見に行ってきました。

 

原作のファンでもあるため、劇場の大きなスクリーンで見たいと思い。

あまり大々的な公開はしてないようで、僕の近所では小さな映画館でひっそりと上映してました。

 

おかげで静かに鑑賞できたのは良かった(笑)

感想・評価(原作ファン目線)

映画「グレイマン」の劇場プレゼント

入場特典のポストカード

まず、この映画「グレイマン」をただのアクション映画として見れば、アクションや銃撃戦、カーチェイス、ド派手な爆発と眼を見張る面白い映画であると言えます。

 

しかし、原作ファンからするととても残念な改変が多く行われていました。

 

それを踏まえると個人的には「グレイマンを名乗ってほしくない」と言えるほど、期待を裏切られた映画でしたね…。

いや、映画の企画当初に主人公を女性に置き換える案が進行していたことを考えると、それに比べれば全然いいんですが…。

 

一番違和感だったのが原作では、理由不明なままCIAを追い出され、抹殺司令の対象となったジェントリーは、祖国アメリカとその監視網から離れ、生きるためにCIAの秘密工作員時代のスキルを用いて裏社会の殺し屋として生きるようになり、そこで「人目につかない男:グレイマン」として数々の伝説を打ち立てる。

 

しかしながら本作はCIA工作員の時点でグレイマンなのですよ…。

なのにグレイマンらしい描写は一切ナシ。

 

一瞬で早着替えをして姿を変えながら、歩き方や仕草までその場に合わせ町中の群衆に溶け込み、特定の手順に従った移動など諜報専門技能(トレードクラフト)を駆使し追手を巻く。

 

原作で度々描かれるそんな高度な技術は無く、ただ相手から奪い取るため服や靴のサイズを気にする男に成り下がっている…。

 

対テロ任務部隊である特務愚連隊(グーンスクワッド)ゴルフ・シエラのメンバーであるシエラ・シックス時代が本作の舞台のようなので、グレイマンにはなっていないはずなので、違和感が強い…。

 

あとシックス、シックスと呼ばれるけど、原作ではシックスより暗号名「違反者(ヴァイオレーター)」と呼ばれることが多いように感じる。

もちろん、シエラ・ワンであるザック・ハイタワーはシックスって呼んでたけど。

 

そう!本作ではジェントリーは以外のシエラは死んだってなってるのも納得行かない!

 

俺の!大好きな!ゴルフ・シエラ リーダーのザック・ハイタワーを勝手に殺さないで!!

 

暗殺者グレイマンシリーズで一番カッコ悪くて、スケベで、可愛い最高の男だぜ彼は。マット・ハンリーと共にずっと生き残って欲しいメンツ。

 

また本作でクリス・エヴァンス演じるロイド・ハンセンも原作では残忍で狡猾な痩せこけた弁護士だったはず。

 

クリス・エヴァンスが演じると聞いて悪い気がしたが…元シエラメンバーの拷問官という扱いに変更され、力対力の分かりやすい対決構造になっていた。

これもまた違和感があって、なんで現場メンバー級のロイドが戦略室を束ねるポジションにいるのか。そんな訓練も経験してないだろうに…。

 

他にも世界各国の暗殺部隊がジェントリーを追いかける流れも納得性がない。

 

原作では多国籍企業ローラングループVSジェントリーという構図で、ローラングループが世界各国に依頼をし、手の空いている特殊部隊を借り受け、賞金を餌にジェントリーを狩る…といったものだった。

 

映画版ではCIAに雇われた元CIAのロイドが勝手に賞金をかけて、どんなツテを使ったのか世界各国の暗殺部隊を招集。

 

そもそもこんな大規模な作戦をCIAが敢行できるわけないだろうし、ここにCIA国家秘密本部本部長デニー・カーマイケルが出張らないなんてありえない…。

本当にツッコミどころが多すぎた…。

 

さらに納得いかなかったのが、ジェントリーの師匠であるモーリスが女性に変更され、更に全然関係性を描かずに死んでいったこと。

 

原作でも確かに短い師匠との再開だったが、めちゃくちゃ泣けた…凄く良い言葉をかけてくれたし、ジェントリーのモーリスへの尊敬の念が感じられる素晴らしいシーンだった。

 

なのに!映画ではろくに説明もなく、サクッと死んでくの!なんなのあれ!このシーンいった!?

凄く憤慨ですよもう。

 

さらに言うならば、ジェントリーの親父についても。

映画ではジェントリーを虐待して、その中でジェントリーは強くなったみたく描かれていた。

 

ジェントリーのお父さんは!ジェントリーとその弟だけじゃなく警察の特殊部隊の訓練施設を作り、数々の戦士を強く育てた凄い人だぞ!

 

その施設の運営を手伝う中でジェントリーは様々な技術を身につけながらも、家を飛び出し悪い道に入り込んで、捕まった先でその技術を買われCIAの独立資産プログラムへと進んでいった。

 

映画版のフィッツロイがCIAへリクルートしたオリジナル展開は別に良いけど、ジェントリーの親父を悪者扱いするのはちょっと許しがたかった。

 

ジェントリーがアメリカ全土で追われるようになっても、親父さんは常にジェントリーの味方だったのを思い出すと、悲しくなってしまうぜ…。

 

原作では一人で行動、潜入、制圧していて、だからこそ傷だらけでボロボロで、腹にナイフを突き立てられた時は、痛みでオシッコ漏らして泣きながら戦ってたし、なのに自分の正義は貫いて不利な戦いも選んでしまう。

そんな泥臭くて、人間臭いヒーローがジェントリーなんだ!

 

とまぁ、凄く長く語ってしまったんですが、本作は一つの映画としては純粋に楽しめるものになってると思います。

 

ただ、小説版のほうが100倍面白いのを保証します。

 

この映画「グレイマン」で、ジェントリーの物語に興味を持った人は是非「暗殺者グレイマン」も読んでほしい!

 

小説を読まない自分がここまでハマれたんだから。本当におすすめです!